ドイツ連邦教育研究省による研究プロジェクト

ドイツ連邦教育研究省の研究プロジェクト「EFFICOAT」と「Protect Select」の中で、複数のパートナーがプロジェクト目標を達成するために集まりました。

EFFICOATプロジェクト  Protect-Selectプロジェクト

EFFICOATプロジェクト:自動車の未来 - 軽量構造とプラズマコーティングによる新素材の組み合わせ

生産プロセスの効率、資源の保護、省エネルギーの軽量デザインに関する要件は増える一方であり、自動車産業にもはや従来の板金では対応しきれない課題を生み出しました。自動車の総重量を減らすため、多くの部品を近代的な軽量デザインで製造しなければなりません。ドイツ連邦教育研究省が資金援助し、プロジェクト推進者Karlsruheが支援する共同プロジェクトEFFICOATの研究課題は、熱可塑性合成物質でできた塗装可能なクラスA表面を持つと同時に、資源の50%を節減するハイブリッドなモノコック部品の製造です。

共同プロジェクトEFFICOATの現在のプロジェクト提携者は次の通りです:Peguform GmbH、Anchor Lamina GmbH、GWK Gesellschaft Wärme Kältetechnik mbH、KraussMaffei Technologies GmbH、Plasmatreat GmbH、 Technical University of Chemnitz (Institute for General Mechanical Engineering and Plastics Technology)、及び Volkswagen AGです。

取り組み

プラズマトリート社は、前処理やアンテナ、センサー等の板金を本来の位置にはめ込むための、接着力の強いコーティング材の開発に取り組んでいます。この目的のために、PlasmaPlus® プラズマポリマー化技術を用いて、さまざまな金属面にあらゆる前処理塗装を行い、プラスチック素材が鋳造された後、接着力を引張せん断テストにより判断しています。

成果

既に、初期の結果で基材の断裂が見られ、PlasmaPlus®で処理された部品の接着力の強さと、大気圧でのプラズマコーティングの威力を物語っています。生産ラインにPlasmaPlus® による粉末プライマーコーティング処理を組み込むことで、溶剤ベースのプライマーシステムを完全に代替できます。EFFICOATプロジェクトの結果は、他の部品にも完全に応用可能で、自動車産業その他の産業部門の企業で利用されています。

Protect-Selectプロジェクト:PlasmaPlus®バリアコーティングを使用した電子部品の選択的腐食保護

ドイツ連邦教育研究省の資金援助を受けた共同プロジェクトProtect-Selectの下、Siemens、Epcos and Infineon、Fraunhofer Institute for Manufacturing Technology and Advanced Materials、及び設備製造者としてのドイツ・プラズマトリート社が集結しました。その目的は、電子部品に、薄くて長期間に渡って安定した選択的腐食防止コーティングを施し、腐食や極限的な気候条件から保護することです。しかも、これを経済的で資源を有効利用した方法によって実現します。こうしたコーティングは、PlasmaPlus® プロセスによる大気圧でのプラズマポリマー化処理によって実現されました。

出発点

気候の影響から選択的保護コーティングを電子装置や電子部品に施すことは、幅広い製品の信頼性にとって最も重要な点です。現代の乗用車の不具合の半数近くは、気候による電子部品の劣化、及び腐食によるものです。湿度、化学薬品、有毒ガス、更に極限的気温からの保護は、こうしたシステム不具合を防止するための必須条件です。

こうした案件には、現在主に塗料、ポリマー化合物、またはゲル(シリコン)によるコーティングで対応しています。しかし、コーティング剤の使用には労力と時間がかかるため、経済性と生態系への影響という意味で限界に達しています。通常の溶媒ベースのシステム(VOC)のコーティングは、比較的厚く、選択性が限られています。保護コーティングの種類により、熱を発散しない、湿気を吸収しない、コーティングの剥がれ、センサーの感度悪化等、更なる欠点が露見します。

成果

共同プロジェクトProtect-Selectは、Openair-Plasma® テクノロジーを使った電子部品の新コーティング処理の開発に成功しました。PlasmaPlus®処理を適用することにより、薄くて透明かつ断熱効果のあるプラズマ-ポリマー老化防止コーティングを施し、電子装置、中でも印刷された回路基板の選択的保護も可能となります。薄いコーティングの強力なバリア効果により、製品寿命と製品安全性ばかりでなく、大幅なコスト削減が実現します。

このプロジェクトは「Smartplas」と「Mikroplas」、及びプロジェクト参照番号13N9244~13N9248に基づき、ドイツ連邦教育研究省の資金援助を受け、プロジェクト推進者のデュッセルドルフVDI テクノロジーセンターによりサポートを受けました。

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