フレキシブル電子部品の製造に貢献するプラズマ技術

フレキシブルエレクトロニクスは、急速に発展する技術分野として世界的に注目を集めています。
設計者やエンジニアは、複雑でありながら利便性の高い機能を備えたスマートでウェアラブルな電子システムを開発しており、その応用範囲はRFIDタグなどの無線周波数識別デバイスから、各種センサー、有機ディスプレイ、電子新聞にまで広がっています。

こうした次世代製品の普及を加速させるには、製造プロセスや装置、システム統合のさらなる改良が不可欠です。

プラズマトリートは、この課題に応えるべく、金属接点周辺のクリープ腐食を防ぐ先進的な防食コーティングソリューションを開発しました。この技術により、デバイスの信頼性と耐久性を一層高めることができます。
フレキシブルエレクトロニクスの多くは、ロール・ツー・ロール (R2R:Roll-to-Roll) 方式で製造されます。柔軟かつ高性能なポリマー材料を用いることで、製造コストを削減しながら軽量化を実現できます。

表面処理における重要な新たなツール ― プラズマ技術

プラズマエッチング

プラズマエッチングとリソグラフィーを組み合わせることで、超薄膜ポリマーフィルム上に精密な微細構造を形成します。
これにより、電子・光学・バイオ医療などの先進分野で求められる微細な表面パターニングが可能になります。

プラズマ酸化物除去 (酸化還元)

プラズマに導入されたプロセスガスが、部品表面に存在する酸素原子と反応し、それらを材料から効果的に除去します。

プラズマ微細洗浄

有機キャリア由来の汚染物は、プラズマ洗浄によって効果的に除去されます。このプロセスは濡れ性も改善するため、気泡や空隙のない均一なコーティングを実現します。
さらに、プラズマはコロナ処理と異なりポテンシャルフリーで、基材表面を物理的に損傷しません。

プラズマトリートは、プラズマを用いたポリマー表面の前処理において30年以上の実績を有しています。その知見は、洗浄や接着促進、さらにはバリアコーティングや導電層のプラズマCVDにまで及びます。
当社では、ドイツ本社やシリコンバレーの研究所をはじめ、科学者・エンジニア・技術者がメーカーやサプライヤーと緊密に協力し、新しい表面処理ソリューションの開発に取り組んでいます。