基材の表面特性の改質

プラズマ表面処理には下記のような効果があります。

  1. 接着力の強化:プラズマで表面処理すると材料の表面エネルギーが高まり、他の材料との接着性やコーティングの密着性が向上します。異種材料同士の接合など、強力な接着性が必要な用途では特に大きなメリットがあります。

     

  2. 表面の洗浄:プラズマで表面処理すると、オイルやグリース、各種有機化合物などの汚染物を材料表面から除去できます。そのため、次工程における塗装、印刷、接合などの品質と一貫性が向上します。

     

  3. 表面特性の改質:プラズマ表面処理は、濡れ性、表面粗さ、表面の化学的性質などの材料の表面特性を調整することで、材料の表面を改質することが可能です。医療機器、電子機器、コーティングなどのさまざまな用途に適しています。

プラズマ表面処理は汎用性が高く、幅広い用途で材料の性能を向上させます。

プラズマの種類

低圧プラズマ

低圧プラズマは、真空状態 (10-3バール~10-9バール) の密閉チャンバー内で生成されます。大気圧下に比べ体積当たり粒子数が少ないため自由平均工程が長くなり、衝突回数も少なくなります。そのため、プラズマはエネルギーを失いにくく、空間内により広く拡散します。

また、チャンバーの排気には強力な真空ポンプが必要であり、低圧プラズマはインライン処理には対応していません。

Aurora

大気圧プラズマ

大気圧プラズマは通常の気圧 (大気圧) 下で生成でき、低圧チャンバーが必要ありません。当社のOpenair-Plasma®(オープンエアープラズマ) のノズル技術により、初めて、通常気圧下でプラズマを製造プロセスに直接組み込めるようになりました。

大気圧プラズマにはさまざまな効果がありますが、なかでも最大のメリットは、ポテンシャルフリーで安全なプラズマをインライン統合できる点です。大気圧プラズマは通常、既存の生産ラインにも問題なく組み込むことができ、生産効率の向上と工程の簡素化を実現します。なお、Openair-Plasma®は特許を取得しています。

Openair-Plasma®

コロナプロセス・コロナ処理

コロナ処理は高電圧を伴う物理的プロセスで、主に フィルム処理に用いられます。コロナによる前処理の難点は活性化電位が相対的に低いことや、表面処理結果が不均一な場合があることです。さらに、意図せずフィルムの反対面まで処理されてしまうこともあります。

また、コロナ処理で得られた表面エネルギーの安定期間はさほど長くなく、処理した部品を保管できる期間が限られます。

サーマル高圧プラズマ

サーマル高圧プラズマは、特殊なガス放電ランプなどで生成されます。しかし、表面処理においてはほぼ使用されておらず、実用的な重要性はありません。

コンサルティングと資料

セミナーや資料をご活用いただき、当社のOpenair-Plasma®技術がお客様のプロセス改善にどのように貢献できるかをご確認ください。

初期の構想段階から導入後に至るまで、プラズマトリートはお客様のニーズに合わせた柔軟なサポートを提供し、プロセスの安定運用を維持できるよう支援いたします。

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今後の展覧会とイベント

見本市やイベントでプラズマプロセスを間近にご覧ください!

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